常識を疑って考える 〜出口治明氏 講演会より〜

常識を疑って考えよう!
常識を疑う力。

常識を根底から疑って考える力が大切。

出口治明さんのお言葉です。

 

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出口さんは、ライフネット生命保険株式会社の創業者で、今年1月に立命館アジア太平洋大学(以下、APU) 学長に就任されました。
APUはTHE世界大学ランキング 日本版2018にて、西日本1位・全国5位の大学です。
70歳で、ビジネス界から教育への転身!働き方と生き方についてヒントをいただいてきました。

出口さんの講演を聞くのは昨年の12月に続き、今回で2回目。
1回目の会場は700名もの人が入る会場でしたが、今回は40名ほど。
2回目だからか、近くでお聞きできたからか、前回より学びがありました。


これって常識?
● 若者が高齢者の面倒をみる?
→ これは哺乳類で人間だけ。若者が高齢者の面倒をみるのが当たり前だと考えているから、少子高齢化はダメなものと考えてしまう。
Young support oldではなく、All support allの考え方が世界の常識。
ヨーロッパでは20年も前からこの考え方。だから消費税が高く、それで経済が回っている。
所得税で国の財源を確保するのではなく、これからは消費税とマイナンバーで国を管理運営していかないといけない。
そういうパラダイムシフトが起こっているという捉え方が正しい。

● 定年制、年功序列?
→ 定年の廃止で働き方が大きく変わる。
定年がなくなると、年功序列がなくなる。そんな給料払えないから。
そうすると、60歳まで腰掛けで会社にいることができなくなる。
プロ野球のように、実力で給料を決めるようになる。4番打てなくなったら、打てなくなったその水準の給料となる。
そのため、中高年のモラルが上がる。
定年が廃止され、長く働くようになったら健康寿命がのびる。
健康寿命をのばしたかったら、働けば良い。

● 子どもの3歳神話?
→ 京都大学 山極総長が言っている。「ホモサピエンス 人間は、集団保育で社会性を獲得してきた」と。日本は「子どもか仕事か」だが、世界は「子どもも仕事も」。
日本の経済成長に寄与した製造業の工場勤務モデルの社会が専業主婦を作った。
昔はそれでよかったが、もう製造業は日本のGDPの20%にも満たない。
これからは女性が輝くために、男性は残業せず、早く帰って手伝わなければならない。
しかも、集中力は2時間×3~4コマが限界。

● ビジネス本をたくさん読むと良い?
→ ちまたにあふれたビジネス本をいくら読んでも、読んだだけだと身につかない。
人間というのは自分の言葉にしないと定着しない。
本を読んで学んだことを日記に書くのは意味がない。
自分しか読まないと脳が思ってしまっているから。学んだことを誰かに話す。
そして、文章に書く。自分の言葉に直したら記憶に定着する。
また、ビジネス本ではなく、古典を読むのがおすすめ。
ビジネス書を読む暇があったら古典を読む。
アダム・スミス本人が書いた本と、それを誰か知らない人が解説している本と、どちらを読むのが良いか。
それはプロが書いた本を読むのが良いに決まっている。
古典は確かに難しい。
しかし、しんどい思いをして、負荷をかけないと考える力はつかないし、身につかない。そのためには、速読ではなく、丁寧に読むことが重要。


また、
● 考える力なんて誰も持っていない。人・本・旅から考えるパターンや発想を学ぶ。考える力を鍛えていく。飯・風呂・寝るではなく、人・本・旅へ。
● 毎日の積み重ねが大切。何か一つで劇的に変わることはない。
● 自分でデータから読み取って考える力をつけることが大切。
などなど、記憶に残る言葉、すぐに行動が変わる気づきの言葉がたくさん!


「常識を疑って考える」
どんな小さなことでも、常識を疑って自分はどう思うか?を意識して、自分の頭で考えていきたいです。

また、出口さんからは言葉だけでなく、心の姿勢も学びました。
一人でも多くの人に今この時代に必要な大切なことを伝えていくという姿勢。どんな質問にもずばっと明快な回答。熱い、そしてあたたかいお人柄が素晴らしく、私も出口さんのような人になりたい、と思いました。

人生100年時代。
どうやって生きていくかいまだ模索中ですが、毎日コツコツの積み重ね。
行動して変わっていって、周りにいる方々のお役に立ち続けられるように努めます。